TikTok販促基本のキ⑵

前回から、15秒までのショート動画閲覧・共有アプリ「TikTok」の販促のコツについて取り上げている。企業による販促のコツは、ユーザー心理の理解と、ニーズを活かしたキャンペーンや活用だ。今回は企業キャンペーンのコツを中心に取り上げる。

ローティーンの承認欲求を満たすアプリ

前回ご紹介したように、TikTokユーザーの間では注目されたいとか人気者になりたいというニーズがとても強い。そもそもTikTokではフォロワーは「ファン」と呼ばれる。あくまで主体は自分で、ファンのみんなに動画を見てもらうという構図となっているのだ。
また、同アプリが人気が出た理由も、AIでその動画を好みそうなユーザーに動画が表示されるため、他のSNSなどに比べて周囲から「いいね」などのリアクションが得やすいためと言われている。ティーンの承認欲求を満たすアプリのため、ヒットにつながったと考えられるのだ。
ティーンは企業などの動画を見たいわけではなく、あくまで自分を見て褒めてもらいたいと考えている。あるいは、友だちと楽しんで使ったり、動画を記念や思い出としたいと考えている。まず、ユーザーのこの心理をしっかり理解しておく必要があるだろう。
「#広告で有名になりたい」(47億再生)、「#有名になりたい」(20億再生)、「#人気者になりたい」( 1 億4620万再生)などのハッシュタグの人気は高く、これを活かした「ハッシュタグチャレンジ」キャンペーンをすると成功につながりやすくなるだろう。

TikTok以外での露出、宣伝対象との結びつきも鍵

<このエッセイは、会報「販売士」の連載企画「販促に使える!SNSビジネス活用講座」の20回目です。
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ITジャーナリスト
高橋暁子

書籍、雑誌、Webメディアなどの記事の執筆、監修、講演などを手がける。SNSや情報リテラシー教育に詳しい。
『ソーシャルメディア中毒』(幻冬舎)、『できるゼロからはじめるLINE超入門』(インプレス)他著作多数。
NHK『あさイチ』『クローズアップ現代+』などメディア出演多数。元小学校教員。
https://akiakatsuki.hatenablog.com/
 
 

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