販売士―費用対効果抜群の販売のスペシャリスト資格

資格コンサルタント末木紳也
資格コンサルタント
末木紳也氏
資格取得ブームとともに、資格の数が年々急増しています。いまや、資格の数は国家資格、公的資格、民間資格まで含めると、その数は数千種類あるともいわれています。先行き不透明な時代、どんな資格を目指すかで将来の人生も大きく変わってしまいます。しかし、司法試験、公認会計士など一部の難関資格は、取得するまで多大な時間や努力を要するだけでなく、必ず取得できる保証もありません。一方、最近テレビCMで盛んに宣伝されているような資格が本当にキャリアアップになるかは疑問です。
資格情報過多の時代、資格の質やレベルも含めて、資格を自らが判断して目指さなければならない時代です。そんな中、今回オススメしたいのがリテールマーケティング(販売士)検定試験です。

業界環境の変化に対応。即戦力を目指す人へ

流通業界を取り巻く環境は急激に変化しています。
販売士は多様化した顧客ニーズを的確に捉え、豊富な商品知識や接客技術を武器に、顧客に合った商品を提供するとともに、商品開発、企画、仕入れ、販売、陳列、物流など効率的に行い、店舗の売り上げに貢献する、まさに「販売のプロ」資格です。
販売士は商工会議所が実施する検定試験で、流通業界で働く人には必須資格です。
現代は「単に売りさえすればよい」という時代ではありません。販売員にも高い専門的な知識や接客技術が求められています。

販売士はスーパー、デパート、ホームセンター、家電量販店、コンビニ、専門店など小売業全般で大きなニーズがあります。
販売士では品ぞろえ、陳列、仕入・在庫管理、ストアオペレーションといった商品知識やマーチャンダイジングの基礎を広く学べるだけでなく、接客技術などの専門知識も体系付けて学ぶことができます。
販売士は小売業で働く方には打ってつけの資格ですが、流通業界の就職を希望する学生で取得する方も多数います。

試験は現場の販売員を対象にした初級レベルの3級から、マネージャー・管理職を目指す方対象の2級、店長や部長、経営者を対象にした1級まで3段階あります。年齢・性別・学歴に関係なく誰でも受験可能です。
3級の試験は正誤問題や選択中心の試験で初心者でもチャンレンジしやすく、合格率も50~60パーセント程度と比較的高いのが特徴です。
現場レベルの知識を取得する3級から、マネジメント能力も身に付けることができる2級、さらに店長レベルの1級までステップアップできれば将来、売場の最高責任者を任せられることもあります。

資格を目指す際、取得時間や費用などコストパフォーマンスの点から考えたとき、販売士は抜群に費用対効果が高い資格です。
1級以外なら仕事をしながらでも、数カ月から半年程度の学習期間でも無理なく合格することができます。
一部の国家資格は取得した時点ではスタートラインに過ぎませんが、販売士は現場対応型資格ですので即、実務に役に立てることができます。取りやすいだけでなく、会社でも強い武器になり、キャリアや即戦力となれることが販売士の最大のメリットです。

販売士の学習内容は小売業全般に共通しているため、活躍の場は小売業だけに留まらず、サービス業、飲食業、卸売業、メーカー、商社など幅広い業種・業界で活用することができます。
将来、「販売のプロ」を目指すなら今まさに取りたい資格です。
また、販売士の資格があると資格手当を付与する企業もあります。
また、ファッション業界ならさらにカラーコーディネーターの資格を取れば、ディスプレイなどでシナジー効果も期待できます。
販売士はキャリアアップのベーシック資格としても最適な資格ですが、簿記検定やビジネス実務法務検定などを取ればさらに活躍の用途も広がります。

平成27年度より、販売士は検定試験の名称を修得できる知識や実務能力をより的確に表すために「リテールマーケティング(販売士)検定試験」に変更し、受験しやすい試験制度にリフレッシュして新たに生まれ変わりました。
試験も2級試験が年2回の施行となります。名称も新しくなり、受験機会が増える今だからぜひ、取得したいイチオシ資格です。

プロフィール

1960年横浜市生まれ。
立教大学社会学部卒業後、食品専門商社に就職。
仕事を続けながら資格取得を目指し、31歳で中小企業診断士を取得。
その後、経済産業省所管のコンサルタント会社に転職し、商業施設を核とした街づくり業務などに取り組む。
2002年に独立後は、多方面から資格の研究を続け、資格に関する独特な理論を展開している。