野村総合研究所は9月30日に、2026年8月関東1都6県に住む満15~69歳を対象に贈り物に関する意識と行動について行ったアンケート調査の結果を公表した。
同調査では、冠婚葬祭などかしこまった贈り物・慣習的な贈り物ではなく、ちょっとしたお礼など挨拶以上お礼未満のコミュニケーションの一種となるような贈り物をポイントや電子マネーなど現物ではない物を贈ることを「ニューギフト」と定義し、お中元・お歳暮に代表される従来型の贈答から、SNSやアプリで住所を知らなくても贈れる「ソーシャルギフト」「デジタルギフト」、さらにはポイントや電子マネー等の「ニューギフト」に生活者がどのような関心や抵抗を抱いているか調査しており、3,192人から有効回答を得た。
この1年間に贈り物をした人のうち、「お中元・お歳暮」は16.5%にとどまっており、女性60代34.5%に対し女性20代は4.4%にすぎない。一方、デジタルギフト券は女性20代23.8%と同世代中では「お中元・お歳暮」5倍以上に達しており、贈り物の「定番」は、すでに世代間で入れ替わっている。
従来型の贈り物に感じる負担として最も多いのは「何を贈るか悩む・選ぶのが面倒」35.4%であり、「費用がかかる」35.1%、「相手の好みが分からない」31.8%が続いた。生活者が負担と感じているのは、金銭的なコストと同等かそれ以上に「選ぶ」「気を遣う」という心理的コストが挙がっている。
ソーシャルギフト・デジタルギフトの利用意向層が魅力を感じるのも、「少額から気軽に贈る」47.9%、「思い立ったときにすぐ贈れる」42.9%といった「気軽さ」にあり、利用場面として「『ありがとう』『がんばって』など、贈り物というほどでない気持ちを伝えたいとき」が最上位(25.5%)に挙がり、「贈り物未満、挨拶以上」という領域が立ち上がりつつある様子が覗える。
ただし、すべてが等しく受け入れられているわけではなく、贈ることを気軽と感じる割合は品物47.3%に対し、ポイント32.1%、現金18.0%と、金銭性が高いほど低下している。一方、ポイント付与という条件を加えると、ソーシャルギフトを贈りたいとする層は35.0%から46.5%へ上昇し、特に態度を保留していた中高年層で押し上げが大きく、「お金を送る」のではなく「気持ちを送る」体験としてどう設計するかが、この市場を広げる鍵となっている。
詳細は、https://www.nri.com/jp/knowledge/report/20260930_1.htmlを参照。