日本商工会議所・東京商工会議所は、9月15日に「多様な人材の活躍等に関する調査」の集計結果を公表した。
同調査は、2026年7月21日~8月21日に実施し、全国283の商工会議所の会員企業2,654社から回答を得た。
【人手不足の状況と対策】
人手不足と回答した企業は6割(60.0%)。そのうち約半数(48.2%)が事業運営に影響・支障をきたす深刻な状況となっている。
規模別にみると、従業員数21人以上の企業では約7割が人手不足と回答。20人以下の小規模企業では人手不足が約半数(49.1%)と全体を下回ったものの、深刻度は54.9%で全体を超え、8.2%の事業者は廃業や事業継続を懸念している。
人手不足への対策は、採用強化に次いで「デジタル活用等による省力化」が40.2%と最も多いが、企業規模が小さいほど回答数は減少、従業員20人以下の企業では「事業の縮小・見直し・外注化」で対応する傾向が31.6%となっている。
【外国人材の活躍推進】
外国人材を受入れている企業は25.1%で、特に宿泊・飲食業(42.9%)、製造業(40.1%)、介護・看護業(36.4%)で受入れが進んでいる。
新たな受入れが困難となった場合、受入れ企業の65.9%が事業運営に支障が生じると回答。特に、介護・看護業(93.8%)、運輸業(73.7%)、製造業(73.1%)で影響が大きい。
外国人材受入れにかかる国の方針について、55.6%が「(全面的または人手不足の業種・地域に限って)受入れを拡大すべき」と回答。日本への適応性が高く、技能・知識を有する外国人材に対する「在留期限がない、家族帯同が可能な受入れ」は、51.7%が「増やすべき」と回答。一方で、国や自治体に求める支援策は「不適切な在留に対する取り締まりの徹底、罰則の強化」が60.6%で最多となっている。
【障害者の活躍推進】
法定雇用義務の対象となる従業員37.5人以上の企業のうち、障害者法定雇用率を達成した企業は42.7%。特に、50人以下の企業では、半数近く(46.0%)が「雇用しておらず、募集・採用に向けた取り組みを行っていない」と回答。
障害者の雇用が困難な理由について、「障害特性を踏まえた業務切り出し、設定が困難」(51.7%)、「就労・教育をサポートする人的な余裕がない」(50.9%)と回答する企業が約半数。
【仕事と家庭の両立、女性の活躍推進】
育児・介護等での就労配慮者や休業者がいる企業は58.0%で、そのうち育児が46.2%、従業員自身の治療(23.5%)、介護(20.9%)となっており、両立支援に取り組むうえでの課題は、「両立に取り組む従業員の仕事のカバーが難しい」との回答が42.8%で最多となっている。
女性従業員のキャリアアップに取り組むうえでの課題は、「ライフイベント(育児・介護等)によるキャリアの停滞(29.0%)」、「長時間労働や責任の重さ等により、本人が活躍を望みづらい(27.5%)」、「ロールモデルが不足(26.7%)」の順で回答が多い。
【シニア人材の活躍推進】
従業員に占めるシニア人材(60歳以上)の割合が「3割以上」と回答した企業は24.4%にのぼる。従業員数20人以下の企業では「3割以上」が31.2%。
【従業員のリスキリング】
従業員のリスキリングに「必要性を感じるが、取り組みが十分に進んでいない」企業は7割近い(66.1%)。
詳細は、https://www.jcci.or.jp/news/research/2026/0915140001.htmlを参照。