日本販売士協会はこのほど、都内で開催した2025年度通常総会に合わせて、第19回販売士制度表彰式と講演会を開催した。表彰は販売士制度の普及振興に顕著な業績を挙げた団体・法人、当協会の事業運営・組織強化に功績のあった個人などを顕彰するもので、2006年度から実施しているもの。今年は、株式会社ヤスサキ(福井販売士協会推薦)と株式会社ハローズ(福山販売士協会推薦)が選ばれた。
各種商品小売業の株式会社ヤスサキは、1966年に設立。現在、福井県を中心に約50店舗を展開しており、従業員はパート・アルバイトを含め約1500人。長年にわたり従業員教育に力を入れており、福井商工会議所から講師を招いて販売士3級の研修をしているほか、検定合格者にお祝い金を出すなど資格取得を支援し、これまでの資格取得者は約300人にのぼる。株式会社ハローズは、1958年から続くスーパーマーケットで年中無休24時間営業のお店として中国・四国地方を中心に100店舗以上を展開。販売士2級を昇格の基準に設定しているほか、合格祝い金、資格手当、賞与も支給するなど充実した支援が特徴で、パート・アルバイトの資格取得も同様に後押ししている。正社員約1400人と役員のうち、1級販売士は47人。同2級497人、同3級190人と資格取得者は半数を超える。
表彰式には、ヤスサキ代表取締役社長の安崎昌治さん、ハローズ人事教育部主任の田島寛子さんが出席し、あいさつ。自社の従業員の成長、顧客の反応への好影響等に触れるとともに、それぞれの人材育成の方向性や実際の取り組み、今後の目標等を紹介した。
講演会には、2024年度登録講師論文で優秀作の長谷川豊博氏(長谷川コンサルティングパートナーズ代表・滋賀県販売士協会会員)が登壇。「顧客の求める価値に応える、これから求められる百貨店の機能」と題して講演した。