政府は3月と9月を「価格交渉促進月間」と位置付けて、受注企業と発注企業の価格交渉、労務費、原材料費、エネルギーコストなどの上昇分を適切に取引価格に転嫁することを呼び掛けている。経産省では、価格交渉促進月間の周知と「価格交渉及び価格転嫁への積極的な対応」「労務費に関する『指針』の周知、積極的な活用」「フォローアップ調査に対する協力」「パートナーシップ構築宣言への参加」等を事業者団体などに要請。発注企業に対しては、下請中小企業振興法に基づく「振興基準」に則り、受注側中小企業からの価格交渉の申し出には遅滞なく応じ、価格転嫁に積極的に応じるなど、適切に対応するよう求めている。一方、受注側の中小企業には、発注企業に対し、積極的に価格交渉を申し出るとともに、「下請かけこみ寺」や、よろず支援拠点「価格転嫁サポート窓口」などの活用を呼び掛けている。労務費に関する「指針」については、価格交渉の場で積極的に活用することの重要性を指摘。発注企業においては、「指針」に基づいて、受注側中小企業との価格交渉に応じるとともに、当該受注側中小企業に対して、さらにその受注企業に対しても、価格交渉・価格転嫁を行うよう促すことを要請している。また、価格交渉のポイントをまとめた冊子「ここから始める価格交渉(価格交渉のポイント、チェックリスト)」も提供。期間中、価格交渉に役立つ知識を基礎から学べる講習会等も随時開催する。