特定非営利活動法人全国万引犯罪防止機構は9月6日、小売業の特に店舗におけるロス対策のための知識の共有と技術の向上を目指す「ロス対策士検定試験」を開催する。2021年度から実施しているもので11回目。受験者向けに公式テキスト「ロス対策テキストver.2.0」を発刊するとともに、8月17日にはオンラインで受験対策無料セミナーも実施する。試験に合格した「ロス対策士」向けには、「ロス対策士通信」の発信や、Facebookで構築した「ロス対策士コミュニティ」を活用するなど定期的な情報提供も行っている。試験の申し込み締め切りは8月23日。
欧米では「ロス・プリベンション」という言葉が幅広く認知されている「ロス対策」は、商品を生産者から店舗、消費者に届けるプロセスにおいて、盗難、商品価値の毀損、手続き上のミス・不正などにより発生する損失(ロス)の原因を調査・追及し、それぞれに予防・再発防止のための施策を講じること。日本における小売業のロスは0.5~1%、金額では5千億~1兆円程度と見られており、企業利益に大きな影響を与えている。同機構では、ロス防止のための効果的な対策に資する同検定試験の活用を呼び掛けている。