資源エネルギー庁はこのほど、政府の省エネルギー・省資源対策推進会議省庁連絡会議が決定した「夏季の省エネルギーの取り組みについて」を公表した。毎年、夏と冬の需要増大期の前に、政府、地方公共団体、事業者、国民などに取り組みを呼び掛けているもの。今夏も、引き続き、省エネルギーの取り組みを呼び掛けつつ、国、地方公共団体、事業者、国民が一体となった省エネルギーの取り組みを推進する方針が示されている。

今年度も、夏季の省エネの取り組みについて「国民一人一人の理解と行動変容の促進」「産業界、地方公共団体、NPOなどに対する周知および協力要請」「政府としての取り組み」の実施主体ごとに具体的な対応策などを提示。省エネポータルサイトに掲載した夏季の省エネ・節電メニュー、リーフレットなどの活用を呼び掛けるとともに、政府自らも率先して、冷房中の室温の適正化や照明の削減などに取り組む。

国民向けには、2022年10月に開始したデコ活(脱炭素につながる新しい豊かな暮らしを創る国民運動)を各地で展開し、家電製品の省エネ性能カタログによる情報発信やWEBシステム「しんきゅうさん」の活用による買い換え促進、省エネルギー月間の広報など、産業、業務、家庭、運輸の各部門において、きめ細かな情報提供などを実施。新築住宅のZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)化、既存住宅の断熱リフォーム、省エネ家電への買い換えを促進する。

産業界、地方公共団体などに対しては、「住宅・ビルなどの新築・改修における省エネに資するZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)・ZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)化の推進」「エネルギー消費効率の高い家電・OA機器などの選択・購入と効率的な使用」「工場、事業場、運輸部門などにおける省エネ法に基づくエネルギー管理の実施」「電力需給の状況に応じた対応やDR(ディマインドリスポンス)の推進」「省エネルギー診断の活用」「公共交通機関の利用促進とエネルギー消費効率の優れた輸送機関の選択」「エネルギーマネジメントシステム規格(ISO50001)の導入」などを要請。政府の取り組みとしては、「庁舎内の空調や照明、電気機器の省エネ化推進」「電動車の導入、自動車利用の抑制」「庁舎などの省エネ化に向けた対応」を実施することなどが盛り込まれた。

詳細は、https://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saving/government/shouene_torikumi.htmlを参照。