文部科学省はこのほど、2040年に人口100万人当たりの博士号取得者数を世界トップレベルに引き上げることなどを目標とした「博士人材活躍プラン~博士をとろう~」を取りまとめ公表した。文科省の取り組み方針として、「産業界等と連携し、博士人材の幅広いキャリアパス開拓を推進」「教育の質保証や国際化の推進などにより大学院教育を充実」「博士課程学生が安心して研究に打ち込める環境を実現」「初等中等教育から高等教育段階まで、博士課程進学へのモチベーションを高める取り組みを切れ目なく実施」の4点を提示。「社会における博士人材の多様なキャリアパス構築」「大学院改革と学生などへの支援」「学生本人への動機づけ」などに資する具体的な取り組みも列挙した。

具体的な目標となる指標も設定。学士号取得者に対する博士号取得者の割合(2020年2.7%)は、2030年5%、2040年に8%を目指す。博士後期課程の学生の就職率(2023年70%)は、2030年75%、2040年80%とする目標を示した。

経済団体・業界団体に対しては、「博士人材の採用拡大・処遇改善」「博士人材の採用プロセスにおける海外留学経験の評価促進」「博士後期課程学生を対象としたインターンシップの推進」「博士人材の雇用に伴う法人税等の税額控除の活用促進」「奨学金の企業等による代理返還制度の活用促進」「従業員の博士号取得支援」「企業で活躍する博士人材のロールモデルの選定と情報提供」の7点を要請。広く企業への周知、理解促進に協力を求めている。

詳細は、https://www.mext.go.jp/a_menu/jinzai/1278386_00002.htmを参照。