フェリシモ

受講料を全額負担

―1級取得60人超す―

過去18年以上にわたって販売士資格取得を奨励している企業が神戸市にある。女性向け衣料品、生活雑貨の通信販売業を手掛けている「フェリシモ」がそれだ。フェリシモは1965年創業で、従業員(正社員)数は約300人。年商は600億円を超えている。

同社では、小売業に対する理解を深めることが、営業力強化の基礎という点に着目して、販売士資格に取り組み始めた。

インセンティブとしては、販売士資格取得者に手当を支給している。また、通信教育費は半額を会社が補助、さらに受講料は全額会社が負担している。

過去、18年に及ぶ蓄積は、3級取得者がほぼ全社員の約300人、2級が111人、3級が63人に及んでいる。難関といわれる1級取得者が2ケタ在籍、それも60人をこえているというのは驚きだ。

資格取得をスタートさせた時点での正社員の数は50~60人。同社では、販売士資格を筆頭に中小企業診断士など各種資格の取得も奨励している。こうした長年にわたる地道な教育が今日の同社の成長をもたらしたといってもいいだろう。

「当社の販売品はオリジナル商品がほとんど。従ってマーケティングマインドが高いことは、販売力を高める上で必須の要件ともなる。その意味で販売士資格は役立ってきたといえる」とフェリシモ人事教育部では語っている。

将来的にも、この方針は継続するそうで、「販売士資格取得には力を入れていく」という。

(日刊工業新聞社・流通サービス新聞 1999年10月22日)

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