ギフト用品・ボランタリーの草分け

-2級を奨励し、サラダ館を全国展開-

大阪府松原市・シャディ株式会社

大阪の中環松原店(サラダ館)
大阪の中環松原店(サラダ館)

シャディ株式会社の歴史をたどれば、昭和元年に林信二郎氏が大阪市南区に「アサヒ扇子本舗・林信本店」を設立して扇子、団扇カレンダーを扱う卸の商売を始めた頃に遡る。

また、その頃には、まだ珍しかったボランタリーチェーンシステムを採用し、企業向けの商品や団体や個人向けのPR用品などを地方の代理店に卸していた。

いわば、問屋主宰のボランタリーチェーンの日本における初めての商い形態であり、草分け的な存在であった。

これが現在の「有店舗メディアショッピング」という形態に発展し、ギフト用品、生活関連用品を全国のチェーン店(シャディサラダ館)を通じて、販売するチェーン本部としての機能を発揮している。チェーン店の店舗数は、全国で約1,500、平成15年3月期の売上高は915億円となっている。

こうした卸商の営業社員に必要な職務能力は、商品知識だけではなく、各販売店に対する商品陳列技術、経理、販売員の能力向上対策などの経営上のアドバイス、つまりコンサルティングセールスの能力が強く要求されている。

そこでこの能力向上に最適な研修方法として、平成15年の4月から社内の営業社員研修制度の中に、販売士制度(2級の取得)を導入し、日本商工会議所指定の販売士養成通信教育システムを採用している。

勉強自体は勿論、社員ひとり一人行っているが、通信教育の最後の仕上げにあたるスクーリングは、通信教育団体と提携して会社内で実施している。また、通信教育の毎月のレポート提出は、会社が一括して提出している。

平成15年10月の第31回2級検定試験には、64名が受験し45名が合格している。(合格率70.3%、全国平均57.5%)。通信教育終了者には受講料の全額を会社が負担する。

2級合格者は、販売店向けの「ニュース」で紹介しているが、将来的には、2級販売士には合格奨励金の支給を検討している。

本社 大阪府松原
社長 大平 孝
資本金 34億3,500万円
年間売上高 915億円(15年3月期)
従業員数 373人(男子197人、女子176人)

(大阪販売士協会理事・小峰一翁)