ミズノ

仕事離れて打ち込むこと ―20年にわたり奨励―

過去20年間にわたり、販売士資格に関して奨励を行っている企業が大阪にある。スポーツ用品の販売大手であるミズノがそれだ。
ミズノは1906年創業のスポーツ用品業界の老舗。従業員は3260人(98年5月現在)だが、製造から販売までを手がける一貫社会として知られている。

同社の小売営業部門は東西で18店舗ある。同部門の陣容は総勢約200人で、販売士資格については同部門で主に取り組んでいる。
当初は総務部が中心になって、販売士資格についての勉強会をスタートしたが、現在では、販売士資格に関する通信教育費について、修了者に対し半額の補助を与えている。

同社の販売士資格に関する考え方は明確だ。
「社会人となり、毎日の仕事に習熟するのは当たり前だ。しかし、それだけだと狭い意味の仕事だけで、社会人としてより一層の成長に欠けることになりやすい。従って、新人には会社の仕事を離れて、自分の家で何か一つ打ち込めるものを持っておくことが必要となる。販売士資格もその選択肢の一つと考えている」(小売営業部)との発想から出発している。
具体的には、販売士資格は、「販売というものを基礎知識から学んでいくという点で将来的に販売の応用面でも必要になってくる」(同)という。
将来的にも、この方針は堅持するそうで、「販売士資格は重視していく」としている。

(日刊工業新聞社・流通サービス新聞 1999年7月9日)

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