赤ちゃん本舗

合格者は全額補助 ―資格奨励で質向上―

過去7年間、販売士資格に関する資格奨励を行って社員の質向上に努めている企業がある。3年前に卸売業に加え小売業にも進出し、その初年度でベビー用品小売業界でナンバーワン企業となったというから驚きだ。

大阪市に本社を置くベビー用品販売の「赤ちゃん本舗」がそれだ。同社は関東圏を中心に北は北海道から南は九州まで全国に47の店舗を展開している。特色は、小売店舗が会員制であること。ベビー用品を中心にチャイルド向けも扱っている。取扱品目は衣類、雑貨、家具、乗り物と多種に及んでいる。現在の年商は1220億円。従業員は887人という陣容だ。「赤ちゃん本舗」では、社員の自己啓発制度の一環として、販売士資格と衛生管理士資格を奨励している。奨励策としては、合格者に対して通信教育の受講料と検定試験料を全額補助している。また、不合格者に対しても受講料の半額を補助している。

過去の合格者数は、販売士資格に関しては3級が51人、2級が9人、そして1級が1人となっている。合格者1人に対する会社の補助額は平均約3万円といったところだ。同人事部では、「当社の資格制度奨励は始まったばかり。今後は資格奨励の範囲をカラーコーディネーター検定試験などへとより幅広く拡大させていきたい」と抱負を述べている。

(日刊工業新聞社・流通サービス新聞 1999年8月20日)