小売業界を志望する学生がリテールマーケティング(販売士)検定試験に挑戦

名古屋スクール・オブ・ビジネス校舎

専門学校名古屋スクール・オブ・ビジネスは、1984年の開校で、2019年度に開校35周年を迎える。
同校は、プロとしての「専門力」、社会を担う一員としての「人間力」を高め、一人ひとりが成長を実感し、卒業後に即戦力として活躍できるよう、実践的な教育に取り組んでいる。

今回は、同校で学務責任者を務める池田恵氏からお話を聞いた。

ショップ実習室

【キャリアサポートの特長】
本校のキャリアサポートに関して、特長の一つは、その期間の長さです。学生は、入学の半年以上前の8月から、東京への「スペシャルAOツアー(1泊2日)」、入学予定者や在校生との交流会、名古屋での「業界・企業見学&リサーチ」などの一連の「AOスクーリング」を無料で体験できます。現在、1年生の12月に実施している「業界EXPO」という学園独自の就職イベントを皮切りに就職活動に入るわけですが、学生は、入学の半年以上前から準備をスタートすることができ、通算して「2.5年間の教育サポート」が受けられるわけです。
また、全学科が、文部科学大臣の認定する「職業実践専門課程」であり、企業等との密接な連携によりカリキュラムが編成され、企業が求める知識やスキルの修得に取り組むことができます。
学生には、1年生のうちに検定試験や資格取得に取り組んで履歴書に記載し、自信を持って就職活動に取り組んでいけるスケジュールになっています。

【ファッションビジネス学科・総合ビジネス学科での教育】
まず、本校のファッションビジネス学科は、「ノーソーイング、ノーパターン」をコンセプトに、衣服を制作するのではなく、アパレルを「販売する人材」を育成します。学生は、店舗での販売職から、主としてマーチャンダイザーやVMD(ビジュアルマーチャンダイジング※)を担当するビジュアルマーチャンダイザーを目指します。ファッション業界で即戦力となる人材となるよう、有名ブランドのアパレルショップでの企業研修および検定や資格の取得を通じて知識やスキルの修得に取り組んでいます。

※VMD:小売店舗が、自店のコンセプトを、視覚を通じて顧客に訴求するため、品ぞろえ、陳列、演出などを統合的に行う手法(「販売士ハンドブック(応用編)①小売業の類型」)

 また、総合ビジネス学科では、幅広い業界・業種の企業で活躍できるよう、地元企業の経営者に指導を受ける「社長ゼミ」や現役経営コンサルタントが担任としてサポートする体制を通じて、経営・マネジメント、財務、マーケティングを学びます。総合職や営業職を目指す学生が多いですが、なかには、経営者を目指す学生や家業を承継する学生もいます。

カフェ併設ショップ実習室

【販売士資格への挑戦】
ファッションビジネス学科および総合ビジネス学科において、2014年度以降、販売士資格の取得に取り組んでいます。
2学科は、他の全ての学科と同様、2014年度以降4年連続で就職率100%を達成していますが、特に、ファッションビジネス学科と総合ビジネス学科ショップマネジメントコースにおいて、小売業界でのビジネスの基本を学ぶ販売士資格取得のための学習が効果をあげています。
全1年生が原則として、2019年2月の検定試験で販売士3級に挑戦しますが、それに先立ち、5名の学生が自主的に2018年7月に3級を受験し、合格しました。また、1名の学生は、高校時代に3級を取得したことから、7月に2級に合格、2月には1級の受験も視野に入れて取り組んでいます。

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「リテールマーケティング(販売士)検定3級資格取得講座」は、2018年度後期から、日本販売士協会登録講師の山川和美氏が担当している。同氏にインタビューさせていただいた。

山川氏授業風景

【学生の印象】
1級や2級の資格取得を目指している学生もいます。
笑顔で授業を受けてくれており、クイズ形式などの質問を投げかけると元気のよい答えが返ってきます。双方向の授業がしやすいようにと協力してくれる参加意識の高い学生さんたちです。学校教育が行き届いている証拠だと感じました。

【学校の印象】
電話応対等がとても素晴らしく、日ごろから、職員の方々のスキルがとても高いと感じています。加えて、リアルなアパレルショップをイメージした実習室など設備がたいへん充実していて、学ぶ環境としては、学生にとって最適であると実感しています。

授業風景1

【授業の進め方】
1年生を対象に、後期の授業(90分)を合計14回、担当しています。心がけていることは、「説明する授業」ではなく「記憶に残る授業」です。記憶に残る話し方としては、ポイントは3つに絞り、重要箇所では「試験によく出るところです」と事前に伝え、緩急をつけるようにしています。
また、PowerPointなども活用して視覚に訴え、重要箇所は音読してもらい、重要な用語は資料に記入して覚えてもらうようにしています。
ラッピングなどの実演や学生がイメージしにくい資本形態による分類などで、具体例をあげるようにしています。商品の試食などもしました。できるだけ複数の方法で記憶に残るように工夫しています。
さらに1講義90分の時間内に過去問題を解く時間を作り復習をします。そして翌週に復習を兼ねた小テストを実施し重要ポイントの再確認をするなどアウトプットを繰り返して記憶の定着を図ります。
集中が切れそうな時には「会議で眠くなった時の裏技」を紹介するなどしています。

【学生へのメッセージ】
これからの時代も、資格を持つことは自分の強みになります。また、リテールマーケティング(販売士)検定試験は、就職活動に有利な資格です。学習内容に興味を持ち、「資格取得」という目標を共有することによって、自主的に学習に取り組むことができ、その結果として目標を達成することが可能になると思います。目標を目指して挑戦し、頑張ったという体験は成長に繋がります。ぜひ資格を取得して、夢へ挑戦していってもらいたいと願います。

授業風景2

※授業の写真は「カフェ併設ショップ実習室」で行われた山川和美氏の授業で撮影。

学校概要

学校名 専門学校名古屋スクール・オブ・ビジネス
所在地 〒460-0008 愛知県名古屋市中区栄5-1-3
設置主体 学校法人Adachi学園
開校 1984年
設置学科 ペットビジネス学科、総合ビジネス学科、ITビジネス学科、マスコミ広報学科、ビューティービジネス学科、ファッションビジネス学科