1・2年の総復習を兼ねて販売士3級を学習
埼玉県立浦和商業高等学校は、1927年(昭和2年)の創立で、90年を超える歴史と伝統のもと、「挑戦」、「情熱」、「誠実」、「感動」、「感性」を柱として生徒の育成に取り組んでいる。
同校には、社会に出てすぐに役立つ実践的な学習に取り組む「商業科」および情報活用能力の育成に取り組む「情報処理科」が設置されている。
今回のレポートでは、商業科の課題研究科目での学習の取り組みを紹介する。
同科では、ビジネス社会で即戦力となることができるよう、流通の仕組みを含む経済活動、簿記、情報処理、マナーなど、実践的な知識と技能を身に着けるための学習に取り組んでいる。
1年次に基本的・基礎的な事項を学習したうえで、2年次以降は希望する進路や興味・関心に応じて科目選択を行い、生徒の個性や長所を伸ばしていく教育方針である。
2年次以降は、経理事務に対応する知識の修得と事務処理能力の養成を図る「会計ビジネス系」、流通の仕組みや経済活動の知識の修得と事務処理能力の養成を図る「流通・経済系」、資格を生かして商学・経営学系を中心とする大学等への進学を目指す「進学系」という3つの「選択モデルプラン」が用意されている。
同科では、3年生の選択科目である「課題研究」の一つのテーマとして、リテールマーケティング(販売士)3級検定試験の学習内容を学んでいる。
1学期のみの授業で、学習での理解度を確認する目的も兼ね、7月に検定試験を受験している。
同校教諭で、上記の「課題研究」科目を担当する鈴木友也氏に授業の進め方や学習の意義を語っていただいた。
「学習すべき事項が幅広く、分量も多いため、板書する代わりにパソコンを活用し、画面に学習内容を映すことによって時間を節約しています。今日は、画面を見ながら、手元の教材の空欄にキーワードを入れながら進めていく方法で授業を行いました。」
「この課題研究(販売士3級)を選択した生徒は、全員2年生でマーケティング科目を選択しています。販売士3級は、マーケティングの授業の発展として、ものの売り方、経営戦略、ビジネスマナーなどを幅広く学び、知識を深めることができます。販売員に必要な法令知識や損益計算も含まれており、当校で学ぶさまざまな学習分野の総復習にもなるという観点で、この検定試験の活用に大きなメリットを感じています。」
学校概要等
学校名 | 埼玉県立浦和商業高等学校 |
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所在地 | 〒336-0022 さいたま市南区白幡2-19-39 |
創立 | 1927年(昭和2年) |
校長 (2018年度) |
梶 寛治 |
設置学科 | 商業科、情報処理科 |
在籍生徒数 | 2018年度 836名 |