社員が成長し続ける企業、その基礎にリテールマーケティングの知識

シューマート

株式会社シューマートは、長野市内に本社を置く靴専門小売・卸売業を展開する企業で、県内のほか群馬、山梨などにもチェーン店を広げている。履物卸売業として創業し、1971年に株式会社シューマートを設立。1985年には社員オーナー制度を発足し、現在は主要子会社であるフランチャイズチェーン本部のもと、35店舗を展開している。

地域で一番の靴専門店を目指して

お客様に「愛され続けるお店でありたい」を目標に掲げる同社は、お客様の視点に立ち、より身近で利便性の高い地域一番店を目指し、市場展開を行っている。500坪の面積を有する稲里店では、すべての年齢層に対応した豊富な品揃えと売場づくりに加え、“足もとコンシェルジュ”のスペースを確保し、お客様の健康を足もとからサポートする新しい試みも始めている。
また、理念のひとつに公共性の追求を掲げ、売上の結果得られた利益の、顧客・株主・社員に対するバランス還元こそ、永続的な企業繁栄の源泉としている。その理念がかたちとなって、「社員オーナー制度」が取り入れられており、各店舗は、オーナーでもある社員によってフランチャイズで展開されている。社員としての給与のほかにオーナーとしての利益も得ることで、豊かな人生を歩むチャンスをつかみ、自身の責任と目標への意識が高められる。また、30代を経営メンバーに登用する「ヤングトップマネジメント制度」により、活力ある若い世代の、発想を活かす仕組みづくりが進められている。社員一人ひとりが持つ能力の総和こそ、企業の世の中の変化への対応力と考える。

シューマート店内1

リテールマーケティング(販売士)検定試験の活用

靴の専門店であることから、シューフィッターは60名を越える。その専門店としての実力に加え、「お客様のためにあるお店づくり」を目指し、販売士資格の取得に向けて取り組んでいる。入社1~3年で3級の取得を目指し、4、5年目の店長を任されるレベルでは2級の取得を奨励している。会社からのテキスト貸し出しを行っているほか、受験料については、合格の際には会社負担としている。
「より良い商品を、より廉価で、より早く、より良い雰囲気と、より良いサービスで、提供する」を行動指針に掲げる同社。考え、行動し、チャレンジすることで不可能を可能にする“考動”こそが人の成長に関わる鍵。人も会社も成長し続ける組織である。

社員を事業家に育てたいとする会社の思いは、売場に立つ販売員にまで伝わり、接客の感じの良さや、店舗空間づくりの隅々にまで行き渡っている。その先にある会社の未来の姿を創造させる、発想豊かな会社である。

シューマート店内2

<取材:平成29・30年度広報委員 鴻本久美>


会社概要等

会社名 株式会社シューマート
本社所在地 〒381-2280 長野県長野市稲里町中氷鉋458番地
代表者 代表取締役社長 岡宮 芳和
従業員数 600名(社員150名、パート450名)(2017年9月1日現在)
売上高 117億7,300万円(2016年度)
資本金 4,950万円
創業 1897年(明治30年)
設立 1971年(昭和46年)
事業内容 靴大型専門店のチェーン展開(店舗数:35店舗)

販売士有資格者数

2級10名、3級41名(2008年~2017年9月現在)