リテイル事業のキャリアパスとして売場の即戦力につながる知識の醸成に販売士の資格を活用
株式会社NECライベックスは、1970年にグループ会社の福利厚生を主たる事業として発足し、フードサービス事業とリテイル事業(職域コンビニ、ネットショップ事業)を中心に全国で事業を展開しています。リテイル事業では全72店舗の職域コンビニを運営しており、従業員向けにリテールマーケティング(販売士)検定試験の受験を推奨しています。同社執行役員リテイル事業部長高沢義徳氏、事業部長代理の田中宏明氏、マネージャー林裕之氏より資格活用の取組に関して話を伺いました。
検定試験の活用
社員全員に、基本的知識の習得の為に、リテールマーケティング(販売士)検定試験の受験を推奨しています。最近は、グループ会社の雇用延長社員の受入等により新しく仲間となった方々にも、現場での即戦力として活躍頂くため、受験を推奨しています。昨年は4名が3級に合格しました。
資格取得の意義
各店舗では、「毎日のことだから、より健康に!もっと楽しく!」をキャッチフレーズに、魅力ある売場づくりに向け、品揃え・陳列・PRを行っています。このためには、当社としても、小売業・流通業に必要な知識を得るための公的資格として、リテールマーケティング(販売士)の学習内容が最もふさわしいという認識のもと、資格取得を奨励しています。そして有資格者は、パート社員に売場指導等を行い「売場づくりのコンクール」を実施するなど、知識の活用を推進しています。資格取得を通じた理論的蓄積をもって現場での経験値を高めることにより、真の実践力が高められると感じています。
検定試験への会社としての支援
会社として業務にかかわる推奨資格を選定しており、リテールマーケティング(販売士)もその対象になっています。受験にあたっては、ハンドブックの購入および受験料の補助を行っています。また、更新講習の費用に関しても補助を行っています。
支援に関する課題と今後の取組
修得した知識を単なる知識で終わらせずに、業務の中で活用し一人一人が成長できる仕掛けをつくることが重要であると考えています。今後はより自発的に上級資格を目指す運用体制作りや、店舗のパート社員への受験推奨も行いたいと考えています。
<リテイル事業部 青木康能さん(販売士3級)>
リテイル事業部での職務
当初は、店舗で勤務し、現在はネットショップ事業に従事しています。
販売士資格取得の経緯
グループ会社から、雇用延長の人材公募で来ましたが、会社から推奨されて学習を始めました。もともとは長年技術職として勤務しており、小売業、流通業は全くの素人だったので、周りが普通に使用している専門用語等が理解できず、とまどいました。試験内容は、基本的な業務に必要な事項が網羅されており、学習にあたっては、ハンドブックや問題集を中心に、通勤時間を利用して講義の音声を聴くなど、2ヶ月程度の期間集中して取組みました。
学習のメリット
小売業、流通業に必要な知識を体系的に学習し理解できてくると、受け身だった仕事を主体的に行うことが出来るようになってきました。売場づくりや接客はもちろんのこと、照明や色彩に関する知識も新鮮で、それを現場でどうすれば、効果的か考えるようになりました。また、現在担当しているネット販売事業でも、利用者が使いやすくなるにはどうしたら良いか、「ホームページをもっと見やすくする」「出来るだけストレスを感じないで利用できる」サイトづくりなど、利用者目線で物事を考えられるようになりました。試験に合格しただけでなく、日々の業務に直接役立つ知識なので、できれば次は2級への挑戦も視野に入れたいと考えています。
【田中事業部長代理、林マネージャー、青木氏、高沢執行役員(左から)】
<取材:平成29・30年度広報委員 木下浩司>
会社概要等
会社名 | 株式会社NECライベックス |
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本社所在地 | 〒108-8305 東京都港区三田一丁目4番28号(三田国際ビル) |
代表者 | 代表取締役執行役員社長 中谷 直樹 |
従業員数 | 2,137名(2016年3月末現在) |
売上高 | 142億円(2016年3月期) |
資本金 | 1億円 |
創業 | 1956年 |
設立 | 1970年10月 |
事業内容 | NECグループを中心とした福利厚生、オフィスビジネス等のサービス業 |
販売士資格取得者数 2017年5月現在
1級2名、2級24名、3級18名