販売士資格をお勧めします
MARKETING DESIGN labo代表の下地貴之氏より、アパレル業界での勤務経験からの販売士資格活用の意義や現在の仕事について伺った。
販売士資格取得までの経緯
2016年まで、米国のカジュアル・ブランドを輸入販売する、卸・小売の企業に勤務していました。2012年に、キャリアアップのためと、資格を活用して出身地の山梨県で貢献するというキャリアプランを描いていたことから、中小企業診断士の資格を取得しました。
当時、勤務先では、EC(電子商取引)事業および営業部の統括を務めていて、卸の事業を担当していたこともあり、販売の知識を体系的に習得したいと考えていました。流通業界に身を置くなかで、販売士資格は流通に特化した資格で、中小企業診断士資格との親和性も高いと考え、2013年に販売士1級を取得しました。
販売士の知識の活用
販売士は、学習範囲が、販売に関する知識を網羅しており、流通にかかわる方にとっては是非取得してほしい資格だと思います。
勤務先では、特に、卸を担当していましたが、顧客によい商品を提供するのが最も重要であると考えていました。しかし、学習するなかで、情報提供機能など、リテールサポート(小売店支援)の考え方を知ったことは、非常に有益でした。日頃からさまざまな顧客と接して得た情報を集約し、その顧客の立場に合わせて参考になる情報を選択して提供するということが、卸としての存在意義を高めることにつながるということに気づきました。
営業の管理職に対して、リテールサポートのスキルを強化するため、主にマーケティングとマーチャンダイジングに関する指導を行いましたが、管理職がリテールサポートを意識するようになったことから、小売店への提案の仕方とその内容が大きく変わっていきました。
現在の活動状況と今後の抱負
中小企業診断士取得後は、会社勤務とコンサルタントを兼業していました。2016年の独立後も、引き続き、元の勤務先での指導とEC業務統括を担いながら、東京都と山梨県を拠点として、コンサルタント、講師、窓口相談など幅広い業務を行っています。コンサルタントに限っても、メーカー・卸・小売、サービス業などを主な顧客としながら、売上拡大、ブランド開発、経営戦略策定、経営改善、資金調達、事業承継など、業務の分野は多岐にわたります。
顧客であるメーカーが、ネット販売や小売りへの卸を始める際、販売士を学習すれば流通構造などが体系的に理解できるようになりますよ、というアドバイスをしたことがあります。
特に、アパレル業界は、中小企業が多く、Off -JTが不十分であるなど、社員教育に課題を抱えています。そのような場合、教材を使って体系的に学び、知識を習得することができる販売士資格の活用は有効だと思います。
2014年から、日本販売士協会の登録講師になり、現在は専門学校等で3級販売士取得講座の講師もしています。今後は、流通の諸活動について悩みを抱えている企業に対し販売士の学習を推進していくこと、また販売士協会が存在しない山梨県にて更なる販売士の普及推進を図ること、を目指していきたいと思います。
【下地貴之さん(しもじ たかゆき)さんのプロフィール(専門分野)】
(一社)日本販売士協会 登録講師(1級販売士)
中小企業診断士
(一社)山梨県中小企業診断士協会理事
(一社)東京都中小企業診断士協会城東支部執行委員
企業概要
名称 | 合同会社マーケティングデザインラボ(MARKETING DESIGN labo) |
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所在地 | 〒132-0022 東京都江戸川区大杉3-18-2 |
代表者 | 下地 貴之 |
問合せ | info@md-lab.jp |