大学の授業を通して資格取得を支援
玉川大学外観
玉川大学では、トータルな人間性をはぐくむ「全人教育」を基盤に、幅広い学問領域を学べる8学部17学科で多彩な教育・研究を実践して、一人ひとりの持つ能力と可能性を引き出している。経営学部国際経営学科は2001年に開設され、国際会計コース、グローバルビジネスコース、マーケティング戦略コースから成る3コース制のもと、学生は各コースでの目標達成に向けて努力している。マーケティング戦略コースでは、3年生の取得目標資格の一つとして『販売士2級』を設定しており、コース科目「販売管理・流通」で資格取得をサポートしている。
授業の取り組み
授業では1編より5編まで資格取得に必要な内容を網羅し、編ごとに理解を深めている。単に授業を受講するだけではなく、事前に予習課題を提示し、店舗の視察等を重視している。特に、学生にとってあまりなじみのない店舗形態(1編3章)や、様々な陳列名が記載されて混同しやすい展示型陳列(3編1章)などの視察を勧めている。また、授業中の小テストや、各編が終了した際には40問ほどの確認テストを実施し、定期的な復習を促した。さらに、学生に正誤問題を作ってもらい、出題する人の気持ちを理解することで、どのように自習していけばよいのかを考えてもらうきっかけを作っている(作成した問題は学生間で共有している)。
自習の取り組み
自習には、玉川大学のオンデマンド学修ツール「Blackboard@Tamagawa」を活用している。5編「販売・経営管理」は、法律など学生にはなじみがない用語が多く、授業だけでは理解に苦しむ学生が多いことを見越し、事前にオンライン配信を行っている。これにより、早い段階で資格を取得したい学生は自習を進め、授業では理解できなかった学生は復習を行うことができる。また、オンライン上で自習用の予想問題を配信し、各自問題を解くことで授業の理解を深めてもらっている。
この結果、資格取得へ本格的に力を入れ始めた2022年以降、受講者の70%以上が2級に合格している。
授業風景
合格者の声
松本さん
就職活動の際、履歴書に販売士2級合格を記載しました。面接では、どのように勉強したのかなどの質問があり、努力して勉強し、資格を取得したことを説明できました。購買者の心理なども学べることができたので、普段スーパーに立ち寄った際も「この陳列はこのような狙いがあるのだな」など思い出しています。
平岡さん
私は卒業後、アパレル企業の販売職として就職する予定です。販売士2級で陳列の技術や、動的待機など販売員の実践知識を学べたので、業務に活かせるのではないかと思います。
写真 左:松本さん、右:平岡さん
<寄稿:玉川大学経営学部国際経営学科 矢野尚幸准教授>
学校概要等
学校名 | 玉川大学 |
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所在地 | 〒194-8610東京都町田市玉川学園6-1-1 |
玉川学園創立 | 1929年 |
設置学部・学科 | 教育学部、文学部、芸術学部、経営学部、観光学部、リベラルアーツ学部、農学部、工学部 |
リテールマーケティング(販売士)検定試験合格者数・「販売管理・流通」受講者に対する合格率
2022年度 2級 53名(合格率 72.6%)
2023年度 2級 51名(合格率 85.0%)
2024年度 2級 69名(合格率 86.3%)