~1年次3月から始まる採用面接に向けて「販売士」を武器に~

専門学校 長野平青学園

長野平青学園は地元企業との結びつきが強く地元出身の学生が多い地域密着の専門学校である。ドラッグストア等への就職者が多い医薬サポート科医薬品スペシャリストコースでは、従来からリテールマーケティング(販売士)の講座(3級養成講習会)を開催しており、現在は団体受験も実施している。今回は医療サポート科の島田渉学科長に話を聞いた。
医療サポート科 島田渉学科長

【医療サポート科の概要】
長野平青学園は平成4年設立の専門学校。当初は情報系の学校としてスタートしたが、28年前に医薬サポート科を設立。現在は医療事務、医療秘書など養成するメディカルサポートコース、医薬品登録販売者、ヘルス&ビューティーカウンセラーなどを養成する医薬品スペシャリストコースの2コースを有し、健康・医療分野への就職を希望する学生を教育している。長野においてもドラッグストア業界は成長しており、長野平青学園から多くの人材を輩出している。

【医薬品メディカルコース】
医薬品スペシャリストコースは、現場実習を取り入れた「リアルエデュケーションシステム」が特徴。1年次から12か月間地元ドラッグストアで実習(有償)を行う。薬や健康または生活習慣に関するお客様からの相談に応えられるように幅広い知識・技術・カウンセリング能力を習得し、季節ごとの売り場の変化を体験することで、即戦力となれる「医薬品登録販売者」を目指している。

【販売士検定を武器に】
医薬品スペシャリストコースは14年前の設立当初から、リテールマーケティング(販売士)検定を学習に取り入れている。1年次に3級養成講習会を実施、翌2月に受験するスケジュールである。ネット試験に移行した昨年度からは2月に団体受験を実施している。専門知識だけではなく、販売・接客に関わる幅広い知識を身につけることで、現場での実践力を高めることができる。実習での現場経験との相乗効果が期待できる。
また、「販売士」検定取得は採用面接でもアピール材料となる。採用活動のスタートは早く1年次の3月1日。この時点では「医薬品登録販売者」の資格は取得できていないが、履歴書にかける資格として、「販売士」の意味は大きい。

【日商キャリアアップ応援隊事業により学習意欲をブラッシュアップ】
2023年度には、長野販売士協会からのアプローチを受け、日商キャリアアップ応援隊事業による特別講義を実施した。応援隊事業講義の講師は長野販売士協会会員でもある登録講師の木下浩司さん。販売士で学んだことと、食品流通に約30年携わってきた経験の中で、どのように身につけた知識を実務に活用してきたかなど、学生に語りかけた。

学生からは「販売の知識だけでなく、コミュニケーション力も鍛えられ、自分を高められそう。」「将来、販売に関わる仕事に努めたいと思っているので、検定の勉強を頑張ろうと思った。」「授業では聞けない実際の活用方法を聞くことが出来、良い経験になった。」などの声が寄せられた。

木下浩司さんの講義。教室には医薬品パッケージやPOPが陳列されている

【団体受験に向けて】
3級養成講習会の講師は長野販売士協会会員の1級販売士の方である。合格率は高く、20年度、21年度は全員が合格した。2023年度においても全員合格を目指して、学習を継続する。

(協力:広報委員 木下浩司(長野販売士協会)、長野商工会議所 町田汐里)

学校概要等(2023年度)

学校名 長野平青学園
所在地 長野市アークス1-31
創立 平成4年12月14日
設置学科 歯科衛生士科、医薬サポート科(メディカルサポートコース、医薬品スペシャリストコース )、ICTシステム・デザイン科(モバイルアプリコース、メディアデザイナーコース)、国際ビジネス科、日本語科
定員 160名

検定試験合格者数(養成講習会受講者)

2018年度~2022年度 6名(9名)、4名(6名)、4名(4名)、7名(7名)、9名(12名)

記事掲載:2023年9月29日