専門知識を営業現場での提案力強化に活用

北陸コカコーラボトリング株式会社の外観

北陸コカ・コーラボトリング株式会社は、1962年の創業以来、「地域に根ざしたリフレッシュメント創造企業」をモットーに、富山、石川、福井、長野の4県において、清涼飲料の販売事業を展開している。
同社では、競争が激しい清涼飲料市場において競合優位の顧客価値実現を目的とし、「社員一人ひとりの成長こそが企業を成長させる原動力である」との考え方に基づき、社員の自己啓発を支援している。
同社総務人事部人材開発グループグループリーダーの堀井徹氏に販売士資格の活用についてお聞きした。

総務人事部人材開発グループグループリーダーの堀井徹氏

販売士資格取得奨励制度

2009年に、人材グループに異動した際に、全社員への資格取得奨励を始めた。当時は、リーマンショック後のタイミングで、売り上げが減少していた時期であり、資格取得により社員に自信をつけさせ、モチベーションを向上させることが目的であった。
当社をはじめとするグループ会社の社員向けの通信教育講座の中で、販売士1~3級を「営業部門推奨講座」に指定し、2級・3級の社内スクーリングを実施している。合格者には、モチベーションと士気向上のため、報奨金(受験料相当額)と販売士バッヂを授与し、営業会議の際に社長名で表彰している。
当社の販売士有資格者数(2015年12月現在)は、2級43名、3級19名で、グループ全体では、2級59名、3級39名となっている。

販売士資格取得の効果

有資格者は、名刺に「販売士」と記載している。
資格取得の目的は、消費者ニーズを掴み、取引先である小売店の考え方を知り、消費者により一層喜ばれるような提案力を強化すること。商談の際に、学んだ専門用語・知識が現場で活かされており、例えば、取引先のスーパーで「値入率」といった用語が出てきても話がかみ合う。スーパーの店長が1級・2級販売士有資格者であっても、共通の言語で会話ができることから、自信が持てる。
販売士資格取得の推進により、社員が帰宅後や休日に勉強する企業風土が根付いてきた。
学習方法は主として、通信教育講座の受講であり、合格者からは、「商品の陳列方法等、自販機オペレーションのヒントとなる知識を身に付けることができた」、「商品の開発から生産、流通、在庫管理、販売手法などを幅広く学ぶことができた」などの感想が寄せられている。

会社概要等

会社名 北陸コカ・コーラボトリング株式会社
本社所在地 〒933-0397 富山県高岡市内島3550番地
代表者 代表取締役社長 稲垣 晴彦
従業員数 444名(2015年3月現在、正社員のみ)
売上高 543億5,800万円(2014年実績)
資本金 7億3,283万6,500円
設立 1962年6月5日
事業内容 清涼飲料の販売(販売地域:富山県・石川県・福井県・長野県)

販売士有資格者数(2015年12月現在)

2級43名、3級19名