株式会社グッド・クルー

イノベーション人材の育成に販売士を活用

　株式会社グッド・クルーは、2006年7月に通信業界特化型の人材支援を目的として設立、現在は法人向けにHRコンサルティング、人材支援サービス、求職者向けに就職支援サービス、キャリア形成支援サービスを提供している。

【販売士資格活用の経緯】
　執行役員の小西繁樹さんの過去の経験から、販売士で学習する知識が、マーケティングだけでなく経営をしていくうえで必須になることを実感し、周りに勧めるようになった。はじめは個人的に販売士取得を推奨していたが、次第に大阪オフィスで合格者が増え、現在では東京本社にも動きが広がっている。

【販売士学習者への支援ならびに合格者への優遇内容】
　同社では、福利厚生制度としてハンドブック購入代金ならびに受験料を会社負担としている。合格すれば級に関わらず毎月の基本給が5,000円アップする。入社時に販売士資格保有の場合は、はじめから基本給を5,000円上乗せしている。
　また、販売士だけでなく、日商簿記とITパスポートの取得も同時に推奨しており、会計やITの基礎的な知識があるからこそ、販売士の学習で身に付けた売れる仕組み作りが活きてくるといったシナジーを得られている。

【販売士活用による効果】
　これまで人材派遣が大きな事業となっていたが、派遣先企業に派遣するスタッフに販売士取得を推奨していること、マーケティング・店舗運営ができることを積極的にアピールし続けていた。その甲斐あって、某学習塾から業務委託契約を締結し、教室運営を任されるようになった。小売業では当たり前に思っていた考え方が異業種では新鮮な視点であると依頼元から好評である。
　また、人事評価においても効果的である。販売士の3級・2級は比較的合格率が高いことから、会社としても取得を推奨しやすく、きちんと学習をすれば合格できる。そして、合格という成功体験が自信となり、スタッフが普段の業務に前向きに取り組むようになっている。スタッフが販売士取得に向けて頑張る姿が、経営層にも良い意味でプレッシャーになり若手だけでなく、組織全体のレベルアップに繋がり、その効果は会社全体に広がりつつある。

【販売士合格者の声】
　販売士2級に合格した大阪オフィス営業部の八木優成さんに話を聞いた。「販売士2級に合格したことで、単に接客するのではなく、全体理解できるようになり、俯瞰して物事を考えられるようになった。特に、マーケティングや簿記的なことを身に付けたことで、経営者視点を持てるようになり、業務の情報の確度が上がったことを実感している。
　2021年7月から新事業に携わっており、販売士で学習したことを実践するチャンスに恵まれた。一緒に仕事をしている後輩の加藤隼弥さんが販売士2級に合格したことで、良い意味でプレッシャーになっている。まずは販売士1級合格を目指し、長期的には中小企業診断士への挑戦も視野に入れている。」と、将来の展望を前向きに語ってくれた。

＜写真：左から八木様、加藤様、澤様＞

【今後の目標】
　実際に販売士に合格したスタッフが活躍する姿を見て、自発的に販売士の学習を始めるスタッフが増え始めている。これまでは、通信業界の人材派遣がメインであったが、人材会社の本質は人手不足の解消ではなく、雇用の創出である。そのためには、新ビジネスの立ち上げが重要で、スタッフが実際にやってみて効果を見せることが必要である。新ビジネスの立ち上げができるイノベーション人材の育成に販売士が大きな貢献をしており、スタッフ自身が、新しいサービスを提供できるようになるのが目標である。最終的には販売士保有者が増えることで、人材会社としての差別化を図っていきたいと考えている。

＜2021・2022年度広報委員　岩崎　美友紀＞

会社概要等

販売士有資格者数：２級２名、３級９名（2021年11月現在）