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視察見学会報告 田阪 薫
「グンゼタウンセンター・つかしん」視察記
大阪販売士協会(土居年樹理事長)は7月12日(木)、平成19年度第1回の視察見学会をグンゼタウンセンター・つかしん(尼崎市)で開催し、会員12名が参加した。まず、(株)つかしんタウンクリエイトの常務取締役横江和彦氏より約1時間の説明を受けたあと、3班に分かれて施設を見学した。
つかしん視察のねらい
つかしんは86年に西武百貨店(以下西武)を核店舗としてオープン、その後バルブ崩壊等社会経済情勢の変化もあって20年後の04年、核店の西武が撤退した。
今回の視察のねらいは、大型SCが時代の変化とともにどのように盛衰の軌跡をたどったか、その主因は何か、また同じ立地でリニューアルするにあたり、どのようなコンセプトを構築したか、の2点である。
西武の撤退、リニューアル
まず、第1期のつかしんは、百貨店を核店舗に誘致するということで一時は脚光を浴びたが、立地が大阪梅田の中心街に近く、しかも駅から離れていて、観光客もなく百貨店としての機能を果たしていなかった。それに加えて、西武自体の経営が全国的に不振に陥ったことが挙げられる。
さらに開設後、周辺に商業施設(カルフール、ららぽーと甲子園、ダイヤモンドシティ・テラス等)が相次いで出店し競合が激化し、西武だけでなく、専門店テナントも相次いで退店し、空き区画が増加、加えて施設の老巧化、陳腐化により競争力はみるみる低下していった。
グンゼがデベロッパーに
そこで04年5月、西武の撤退(契約満了)を期にリニューアルすることになり、グンゼがデベロッパーとなって、05年6月大店立地法に基づき届け出、06年4月オープンした。
業態は百貨店核の反省から、核にGMSの平和堂、準核にコープこうべ他メガストア5店、物販専門店、飲食・サービス(計201店舗)、他に健康・癒し施設としてスポーツクラブ、スーパー銭湯(温泉)、フットサルを設置し、“地域密着ライフスタイルRSC”と称している。
ターゲットは昭和ニューファミリー、平成ニューファミリーとし、商圏人75万人、32万世帯、売り場面積は改装・増築により7.9万・、駐車場も1,200台から2,000台に拡充。また再生つかしんは、地域住民の交流の場としてロマンティック広場、カリヨンガーデン、チャーチ広場等を設けている。
一例をあげると、愛犬家が犬(介護・盲導犬以外)をつれて来店した場合、チャーチ広場を利用して犬の一時預かりサービスを実施している。温泉施設のねらいを質問すると、ファミリーで買物に来た客の中で、手持ち無沙汰な男性に風呂に入ってもらい、奥さんはその間ゆっくり買物をしてもらえたら、という。
リニューアルのコンセプト
リニューアルにあたってのSCのコンセプトは、“夢、驚き、感動のある街”とし、またデザインテーマとして、ドイツの“アウグスブルグの街並み”をデザイン化して広場づくりをしている。なぜアウグスブルグかと尋ねると、地元の尼崎市がアウグスブルグ市と姉妹提携しているからだという。
昨今、企業経営において地域への貢献とか地域との連携(ネットワ−ク)の必要性が提唱されているなかで、再生つかしんの試みは注目されよう。
営業状況は、初年度売上高240億円で目標の300億円に達していないが、交流の場づくりの効果もあってか来場者は1,200万人と多い。今後は客単価のアップが課題だという。
最後に、本リニューアルはグンゼがオーナー(地主)からデベロッパーとして、未知の分野に挑戦して取り組まれたことに敬意を表するとともに、今後、グンゼタウンセンター・つかしんの発展を祈念したい。
(平成19年10月1日発行の会報『大阪販売士』第110号より転載)
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