過去20年以上にわたって販売士資格取得を奨励している企業が兵庫県姫路市にある。アパレル商品の卸を営んでいる「富強」がそれだ。富強は1912年創業で、兵庫県を販売エリアとしている。従業員は75人で、年商は27億円。
同社では、顧客である小売店に対する理解力を深めることが、営業力のスタートという点に着目して、販売士資格に取り組み始めた。
インセンティブとしては、資格取得者に手当を支給している。販売士資格3級取得者に対しては月額3,000円、2級は月額5,000円、1級は月額7,000円といった具合だ。過去20年以上に及ぶ蓄積は類型で3級取得者が47人、2級が16人、1級が3人に及んでいる。難関といわれる1級取得者が3人もいるのは驚きだ。
資格取得についてユニークなのは、1級取得者である下村好明専務が検定日の約2ヵ月前から、終業後の午後5時半から7時まで、本社で12日間の受験勉強会を開催している点。勉強会は毎回模擬試験も実施し、受験者の理解力をアップさせていくのが目的。
「勉強会は過去10年ほど続けているが、資格取得だけが目的ではない。販売士テキストは流通経営の知識の宝庫であり、これを学ぶことで日常の仕事に反映させてもらうことが狙いです」と下村氏。
将来的にも、この方針は継続するそうで、「受験勉強会を重視していく」という。
(日刊工業新聞社・流通サービス新聞 1999年10月8日)