日本商工会議所が実施している「小売商(販売士)試験」の3級取得を社員全員に義務づけているのが、靴の販売・卸を行っている「オーシマ」(愛知県尾西市)だ。同社は尾西市を中心に8店舗を展開している。年商は約15億円。中部地区の企業らしく実質無借金経営を誇っている。
オーシマで小売商試験に取り組み始めたのは20年以上前と早い。当初は社内のボランティアで勉強会をスタートさせたが、その後、全社員へと資格取得を拡大させた。
今では3級資格については、全社員に義務づけた。また、店長クラスについては、損益分岐点などの計算が必要であるということから2級資格者としている。
会社では合格者のみに対し受験料を補助している。通信教育などのテキスト代は各個人持ちとしている。しかし合格者に対しては、会社が3級に月3,000円、2級に同10,000円、同じく1級に月20,000円と、それぞれ手当を支給している。
オーシマの社員は60人だが、うち3級合格者は60人。また、2級合格者は同じく24人、さらに1級は1人と人材の豊富さを物語っている。
販売士資格を義務づけて役立った点として、大島正道社長は「社員にコスト意識が徹底できる点が一番大きい。とりわけ、損益分岐点を各従業員が判断できる点は、同業他社の従業員と比較して当社従業員の方が一日の長があるだろう」と語っている。
(日刊工業新聞社・流通サービス新聞 1998年10月16日)
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