自己啓発の取り組みを社内からテナント会に拡大

豊田市駅西口市街地再開発ビル外観
豊田まちづくり株式会社は、2001年、豊田市、豊田商工会議所、トヨタ自動車株式会社はじめ地域の企業・住民等の出資により設立され、大型商業施設の運営など、中心市街地の活性化に向けてのまちづくり事業に取り組んでいる。
同社で、「豊田市駅西口市街地再開発ビル」B館のファッション専門店街「T-FACE(ティー・フェイス)」の運営を担当する営業部営業リーダーの鬼頭成江氏(1級販売士・日本販売士協会登録講師)から、販売士資格の活用に関する取り組みについてお聞きした。

社内での取り組み

当社は、社員20数名の規模であり、社員一人ひとりの能力開発と知識・技能の向上が不可欠である。社員は希望により、業務に役立つ資格の取得に取り組むことができる。会社は、学習のための費用(上限あり)と受験料(全額)を補助している。当部の一般社員の内、テナントの営業サポートに携わる4名が販売士3級を取得しており、現在も、1級・2級取得に取り組んでいる。

ファッション専門店街「T-FACE」外観

テナント会での取り組み

ファッション専門店街「T-FACE」には約80店舗が出店し、テナント会を構成しており、当部が事務局を担当している。
テナント会として、販売にかかわる知識の修得と接客技能の向上のため、2013年度から販売士3級取得に取り組んでいる。この取り組みの推進に貢献するため、自身、2014年度に販売士1級を取得し、2015年度には日本販売士協会の登録講師になった。
2015年4月には、東海販売士協会が設立(同氏が常任理事に就任)されたため、12月から、同協会から講師の派遣を受けて、「販売士検定3級対策講座」を実施し、テナント会での取り組みを支援している。
取り組みの成果として、過去3年間で43人のスタッフが資格を取得している。2016年2月に3級を取得したある店長から、「資格の勉強をする中で、業務の意味や役割を改めて知ることができ、修得した知識は後輩への指導の際に役立っている」などの感想が寄せられており、取り組みの意義と成果を実感している。

テナント会に参加する社員の様子

今後の取り組み

昨今、T-FACEや豊田市内の商業施設でも人手不足が深刻であり、人員確保に課題を抱えている。今年(2016年)8月、市民講座「販売業講座~接客業っておもしろい」を企画し、講師を務める予定である。市民の皆さんには、講座を聴講して、販売業について認識を深め、興味を持っていただき、豊田市の販売業への求人状況改善に寄与したいと考えている。

会社概要等

会社名 豊田まちづくり株式会社
本社所在地 〒471-0026 愛知県豊田市若宮町1丁目57番地1
代表者 代表取締役 河木照雄
従業員数 正社員20名(2016年4月1日現在)
設立 2001年4月
主な事業内容 豊田市駅西口市街地再開発ビル管理運営事業、駐車場関連事業、第2期豊田市中心市街地活性化基本計画に基づく事業、中心市街地で展開する事業、広域のまちづくり活動支援

販売士有資格者数(社内)

1級1名、2級1名、3級11名(2016年6月現在)